診断時の特記事項 |
顔貌所見 |
正貌はほぼ対象。側貌はconvex type、著しい口唇閉鎖不全が認められた。 |
口腔内所見 |
over jet 11.5mm、over bite 5.5mm、右側臼歯関係Full ClassⅡ級、左側end onⅡ級、上顎顎歯列はテーパー型であり、上顎中切歯は押し出されるように大きく唇側傾斜していた。下顎前歯部は叢生を呈しており、左下5は歯冠長が短く半埋伏していた。 |
X-Ray所見 |
セファロ所見 |
下顎骨体部は小さくないものの下顎枝は短く、下顎頭は後方に位置付き中顔面高は高いため、下顎はクロックワイズローテーションしており、前後的にはII級の骨格形態を示していた。 |
パノラマ所見 |
上下顎両側第三大臼歯は埋伏していた。下顎右側大臼歯から犬歯まで近心傾斜し、左側においては左下5を境に大臼歯は近心傾斜、近心の歯は遠心方向へ傾斜が認められた。 |
批評・予后・リスク |
批評・予后 |
上顎前歯の可及的な後退と臼歯関係のⅡ級を保つためにアンカレッジコントロールはmaximumとしTADを使用してスライディングメカニクスにて前歯遠心移動を行った。また下顎はリンガルからのアプローチであったためその特性を生かし、臼歯のアップライトを速やかに達成して左下5の配列も予定通り行えた。また大幅な前歯の後退に伴い、軟組織の大幅な改善が認められたように思う。 |
リスク |
通院間隔が長くなったり顎間ゴムの協力が得られないと予定の治療期間より延長したり仕上がりが不十分になる恐れがあります。
ブラッシングを怠ると虫歯のリスクが高くなります。 |