診断時の特記事項 |
顔貌所見 |
顔面高は高く、面長で頤は尖っていた。側貌はconvex type、口唇閉鎖不全が認められた。 |
口腔内所見 |
over jet 8.5mm、over bite 6.0mm、下顎前歯先天欠如、右側臼歯関係I級、左側II級(end on)、上顎歯列弓はオーボイド型なのに対して、下顎は狭窄歯列、叢生歯列弓を呈しており左側は鋏状咬合となっていた。 |
X-Ray所見 |
セファロ所見 |
下顎 頭はやや後方に位置しており、下顎枝の長さに対して骨体部は大きく、下顎角は開大しているためハイアングルを呈していた。中顔面部の高さは高く奥行きもあった。前後的にはII級の骨格形態を示していた。 |
批評・予后・リスク |
批評・予后 |
左側臼歯uprightによって鋏状咬合、過蓋咬合の改善が得られた。下顎前歯先欠によるAnterior ratio不調和と上顎前歯部叢生の改善を目的とし、上顎前歯にIPRを行ったが、治療後において左上2付近のover jetが大きく、上顎犬 歯間幅径の拡大(1.5mm)も生じているため、後戻りの懸念が残る。口元や歯列の安定性を考慮し、小臼歯抜歯も検討したがハイアングルであり下顎3-incisalのため、治療が困難となる事を危惧して非抜歯にて治療を行った。 |
リスク |
通院間隔が長くなったり顎間ゴムの協力が得られないと予定の治療期間より延長したり仕上がりが不十分になる恐れがあります。
ブラッシングを怠ると虫歯のリスクが高くなります。 |