矯正治療希望の方へ

▼矯正歯科医院を選ぶ際に考えて頂きたいこと

現在、全国には約2万軒(歯科医院の約3割)が矯正歯科を標榜しています。
その数ある歯科医院の中から安心して治療を受けられる医院を選ぶことは決して簡単なことではありません。

 数件の医院へカウンセリングに行かれた方は既に分かると思いますが、病院によっての雰囲気や応対が様々であることはもちろんのこと、治療方針や使用する装具、費用、始めるタイミングが異なり、逆に困惑してしまうこともあると思います。

だからと言って考えるのをあきらめてしまい、近いからという理由や虫歯治療から矯正治療まで一カ所でできるからという安易な理由で決めてしまうのも良くありません。

 矯正治療は全ての永久歯を移動して噛み合わせを大きく変え、理想的な状態に仕上げていく治療です。
ですので、劇的な変化が期待できる反面、高い技術力が求められる治療であると言えます。
お子様の場合には、そこに顎の成長発育が加わりますので、更に複雑な治療といえます。

 そのため安心できる矯正治療を受けるには、卒後研修以降、他の一般歯科医療は行わずに集中して専門的な矯正技術の習得をしている矯正専従の歯科医師が良いと考えます。

▼矯正歯科医院を選ぶ際に考えて頂きたいこと

矯正専従の歯科医師と一般歯科医師は歯学部での総合的な歯科医療の勉強や歯科医師国家試験に合格するまでの道のりは同じですが、卒後研修から異なってきます。

前者は卒業後に大学付属病院や矯正専門歯科医院にて5~10年程集中的な矯正治療についての研修を受け、治療経験を積んでいきます。
 大抵の場合、その間に日本矯正歯科学会の試験を受け認定医を取得します。
その後、さらに治療経験を積んでいき、認定医以上に厳しい試験や症例報告を行い技術が認められた場合にのみ、日本矯正歯科協会、日本矯正歯科学会、日本成人矯正歯科学会の専門医となれます。

その一方、一般歯科医師の多くは卒業後の矯正治療に特化した卒業後研鑽は積んでおらず独学に近い状況で矯正治療を行っています。また、定期的な症例報告など他の熟練した矯正専門医による客観的な評価を受けずにいる場合がほとんどですので、技術の研鑽もしない方が多くいます。

▼矯正歯科治療を受ける際、実際に何を目安に選択をすればよいのでしょう?

私は以下の点に注意することを提案します。